Residual Capacity Workbench(RCW)は、個人の観測データ(症状・服薬・活動の記録、気圧・照度・温度・心拍などの環境/生体系列、身体部位ごとの所見など)を時系列・部位別に並べて俯瞰するための、デスクトップ向けの視覚・操作感プロトタイプ です。研究用ワークベンチ (個人観測データの整理・比較・仮説検討のための試作環境)として位置づけています。
Prototype
AIなし(Not Connected)
Local data(SQLite)
Research workbench
01
このアプリの目的
画面は「Unified Timeline」(統合タイムライン)と「Body Systems」(身体部位別ビュー)の2つの独立したワークスペースで構成されています。現時点では本格的な統計解析・AI連携・実データの一括取り込みは行っておらず、画面上の一部は組み込みのデモ(架空)データで構成されています。どの部分が実データで計算されており、どの部分がデモ表示のみかは、本ページ「現在できること」「現在できないこと/未実装点」に区別して記載しています。
02
想定利用者
自分自身の観測データ(症状・服薬・活動・環境系列・身体部位ごとの所見など)を、時系列・部位別に整理・比較したい個人
複数の要因の時間的な近接関係を(因果と断定せずに)確認したいレビュアー・研究協力者
現時点では、複数患者を扱う臨床運用や、医療機関でのカルテ的利用は想定していません。
03
RCWは画面(ワークスペース)によって、入力できるデータの性質が異なります。
Unified Timeline
現時点では組み込みのデモデータのみを表示する画面です。症状・服薬・活動・メモのイベントと、気圧・照度・温度・心拍の時系列は、いずれもアプリ内にあらかじめ用意された架空のサンプルデータであり、ユーザーが新規のイベントや系列データを入力する機能は現時点ではありません。
Body Systems
身体部位ごとの観測記録、姿勢の所見、可動域、介入記録、症状の出現順序、レビュアーメモ、DICOMフォルダ・画像ファイルへの参照登録、頸椎近似モデルのパラメータをユーザーが実際に入力・保存できます(ローカルのSQLiteファイルに永続化)。
04
主要機能
Unified Timeline — 症状/服薬/活動/メモの記録と、気圧/照度/温度/心拍の時系列を共通の時間軸上に統合表示
Body Systems: 3D身体図 + 症状オーバーレイ — 簡易人体モデル上で部位を選択し、記録済みの症状を確認・新規記録を追加
Body Systems: Left / Right Asymmetry — 保存済み観測データから左右差を計算
Body Systems: Symptom Propagation — 症状の出現順序の記録と、伝播候補の自動提示
Body Systems: Intervention Comparison — 介入前後の観測データを比較
Body Systems: Similar Episodes — 保存済みエピソード同士の類似度を観測事実に基づき計算
Body Systems: Imaging References — DICOMフォルダ/画像ファイルへの参照登録・一覧・拡大表示(読み取り専用)
Body Systems: Cervical Approx Model — レントゲン画像を参照した頸椎近似3Dモデルの手動フィッティング
Body Systems: Posture / Range of Motion — 姿勢・可動域の記録と保存(本ページでは画面キャプチャは掲載していません)
Body Systems: Reviewer Notes — レビュアーによる所見メモの下書き保存
05
画面ごとの説明
実装済みの7画面のスクリーンショットです。各画面に「現在の実装範囲」を明記しています。
7.1 / UNIFIED TIMELINE
メイン画面(Unified Timeline)
SCREEN 01 MAIN DASHBOARD
症状・服薬・活動・メモの4つのイベントレーンと、気圧・照度・温度・心拍の4つの時系列レーンを、共通の時間軸上に表示します。右側には選択中エピソードの詳細、解析ログ、関係グラフ、仮説一覧が表示されます。
表示内容は組み込みのデモデータです。上部の各操作ボタン(Filter / Compare Conditions / Lag Scan / Detect Episodes / Run Analysis / Export Evidence)は、現時点ではいずれも表示・ログ出力のみで、実際の絞り込み・計算処理は行いません。
7.2 / EVENT SELECTION
体調ログ(タイムラインのイベント選択表示)
SCREEN 02 EPISODE LOG
タイムライン上のイベント(症状・服薬・活動など)を選択すると、右側のSELECTED EPISODEパネルに、そのイベントの観測事実・時間的な前後関係・関連する要因の時間的近接・反例(counterexample)・欠測データなどが表示されます。
現時点では、Unified Timeline側に症状や服薬記録を新規入力するための専用フォームはなく、表示専用のデモイベント一覧です。
7.3 / BODY SYSTEMS
Similar Episodes
SCREEN 03 SIMILAR EPISODES
現在の実装範囲: 実装済み(試作段階)。選択中の基準エピソードと、保存済みの他のエピソードとの類似度を、症状の種類・身体部位・平均強度差・時間帯の一致・服薬タイミング差という5つの観測項目を重み付けして計算し、候補を一覧表示します。機械学習やAIによる推定ではなく、記録された値同士の単純な比較です。値が欠測している項目はスコアから除外され、残りの項目で再計算されます。画面上に明記されている通り「NOT A DIAGNOSTIC / MEDICAL SIMILARITY JUDGMENT」であり、医学的な類似性の判断ではありません。
今後の拡張候補: 未定。
7.4 / BODY SYSTEMS
Imaging Analysis(画像参照ビューア / Imaging References)
SCREEN 04 IMAGING REFERENCES
名称についての注記 このスクリーンショットのファイル名は「Imaging Analysis」ですが、実際に実装されている機能はDICOMフォルダ・画像ファイルの参照登録・一覧・拡大表示 (Imaging References / DICOM Image Gallery)です。画像から所見や診断を推定する「画像診断支援」としてのImaging Analysis機能は、現時点では未実装(PLANNED) です(画面左下のPLANNED欄にも明示)。両者は名称が似ていますが別機能である点にご注意ください。
現在の実装範囲: 実装済み(試作段階)。登録済みフォルダ・画像ファイルのメタデータ(種類・検査日・シリーズ数・画像数など)を読み取り専用で一覧・表示します。フォルダ・ファイルの中身は移動・編集・削除しません。識別情報(患者名・患者ID・生年月日・医療機関名)の表示モードとして、PRIVATE FULL DATA(既定。本人向けにすべて表示)とANONYMIZED VIEW(識別情報のみ画面上でREDACTED表示)を切り替えられます。匿名化は表示上のマスクのみで、保存データ自体は変更されません。外部送信・共有用の出力機能自体は未実装です。画面上には常に「NOT FOR DIAGNOSTIC INTERPRETATION」が明示されます。
本スクリーンショットに写っている患者名・患者ID・生年月日・医療機関名・画像は、本マニュアル作成のために生成した完全な架空のサンプルデータであり、実在の人物・医療機関の情報は含まれません。
今後の拡張候補: 外部共有・レポート出力・AI API送信等の実処理は未定(表示モードの土台のみ実装済み)。
7.5 / BODY SYSTEMS
身体図(3D Anatomy View)
SCREEN 05 BODY MAP
現在の実装範囲: 実装済み(試作段階)。簡易セグメント人体モデル(3D)上で身体部位をクリック選択し、記録済みの症状オーバーレイ(色・パターンで強度を表現)を確認します。選択した部位の観測記録一覧と、新規観測を追加するフォームが右側に表示されます(ローカルのSQLiteファイルに保存)。
画面上に「DEMO ANATOMY MODEL」「NOT FOR DIAGNOSTIC USE」が常設表示されます。実際の解剖学的モデルではなく、簡易的なセグメントモデルです。「身体図(Body Map)」は本ページ内での呼称であり、精密な医用画像や実測に基づく身体地図ではありません。
7.6 / BODY SYSTEMS
左右差解析(Left / Right Asymmetry)
SCREEN 06 ASYMMETRY ANALYSIS
現在の実装範囲: 実装済み(試作段階)。保存済みの観測データから、左右どちらの記録が優勢かを示す指標(-1.0〜+1.0)、観測件数、平均強度、データカバレッジなどを、その都度計算して表示します。期間・症状の種類・部位・データの由来・最小確信度でのフィルタが可能です。
画面上に「NOT A DIAGNOSTIC FINDING」が明示されます。記録の分布を示す集計であり、医学的判断ではありません。
7.7 / BODY SYSTEMS
Cervical Approx Model
SCREEN 07 CERVICAL APPROX MODEL
現在の実装範囲: 実装済み(試作段階)。標準的な7椎体の頸椎ブロックモデルを、AP(正面)/ Lateral(側面)のレントゲン画像を参照しながらスライダーで手動フィッティングする研究用プロトタイプです。Neutral / Flexion / Extensionの3つの姿勢プリセットをそれぞれ保存し、比較できます。
画面上に「X-RAY CONSTRAINED APPROXIMATE MODEL」「NOT CT-DERIVED」「NOT FOR DIAGNOSTIC INTERPRETATION」が常設表示されます。CT画像由来のモデルではなく、AIによる自動推定・形状最適化も行いません。
今後の拡張候補: 未定(AI自動再構成・形状最適化・AP/Lateral投影オーバーレイは現時点で計画のみで実装時期は未確定)。
06
現在できること
Unified Timelineで、症状/服薬/活動/メモとバイタル・環境系列を共通の時間軸上に俯瞰する(組み込みのデモデータ)
Body Systemsで、身体部位ごとの観測記録・姿勢記録・可動域記録・介入記録・症状の出現順序記録・レビュアーメモを入力し、ローカルのSQLiteファイルに保存する
保存済みの記録から、Left/Right Asymmetry・Symptom Propagation・Intervention Comparison・Similar Episodesを、その都度計算して表示する
DICOMフォルダ・画像ファイルを参照登録し、メタデータの一覧表示・画像の拡大表示を行う(読み取り専用、フォルダ・ファイルの中身は変更しない)
識別情報の表示をPRIVATE FULL DATA / ANONYMIZED VIEWで切り替える(表示層のみのマスク)
レントゲン画像を参照した頸椎近似3Dモデルの手動フィッティングと、姿勢プリセットの保存
07
現在できないこと/未実装点
Unified Timelineへの実データ入力・CSVインポート(現状は組み込みデモデータの表示のみ)
Unified Timeline上部の各操作ボタン(Filter / Compare Conditions / Lag Scan / Detect Episodes / Run Analysis / Export Evidence)の実処理(現状は表示・ログ出力のみ)
AI・外部APIとの連携(アプリ内に常時「AI PROVIDER: NOT CONNECTED」と表示される通り、外部AI API・ローカルLLM等への接続は一切実装していません)
画像から所見・診断を推定する「Imaging Analysis」(画像診断支援)機能(現時点ではPLANNED。実装済みの「Imaging References」とは別の未実装機能です)
Reviewer Workflow Automation(レビュアー運用フロー全体の自動化。現状は単発の下書き保存のみ)
外部共有・X投稿用画像生成・レポート出力・AI APIへのデータ送信の実処理(ANONYMIZED VIEWは表示モードの土台のみ)
Unified TimelineとBody Systems間の完全な双方向同期(現状は選択中の時刻情報のみを共有)
Unified Timeline側の既存イベント(服薬・活動・メモ)をInterventionへ自動的に参照・変換する仕組み
Symptom Propagationにおける、異なる症状種別をまたいだ「症状群としての伝播」の自動検出(現状は同一症状種別の組み合わせのみ)
Counterexampleの自動連携(現状は手動記述のみ)
Cervical Approx ModelのAI自動再構成・形状最適化、AP/Lateral投影オーバーレイ
本格的な統計解析(Unified Timelineの補助解析パネルの数値は組み込みのデモ集計値)
08
研究用ワークベンチとしての位置づけ
RCWは「記録アプリ」ではなく、個人観測データの整理・比較・仮説検討のための試作環境 (研究用ワークベンチ)として設計されています。すべての画面に共通する原則は次の通りです。
記録された時刻・値の並置のみを行い、因果関係の推定や医学的な原因の特定は行わない
時間的な近接を示す情報には、常に「因果関係を示すものではない」旨の注記を添える
一方向の説明だけでなく、それに反する記録(反例・counterexample)も併記する
confidence(確信度)・coverage(データカバレッジ)は、記録の確からしさ・網羅性の目安であり、診断確信度や統計的有意性を意味しない
未実装の機能は、実装済みであるかのような偽の数値・グラフを表示せず、PLANNED / NOT IMPLEMENTEDと明示する
Symptom Propagation・Intervention Comparisonなどの解析機能も、「観測された順序」「時間的な前後比較」であることを画面上に明示し、因果を主張しない
09
データとプライバシー上の注意
RCWはローカル(利用者自身のPC)で動作し、データはローカルのSQLiteファイル(body_systems.sqlite3)に保存されます。外部サーバー・クラウドへの自動送信は行いません。
現状、AI API等の外部サービスとの接続は一切ありません(アプリ内に常時「AI PROVIDER: NOT CONNECTED」と表示)。
Imaging Referencesで登録するのはDICOMフォルダ・画像ファイルへの「参照(パス・メタデータ)」のみであり、元データ自体を移動・編集・削除することはありません。
患者名・患者ID・生年月日・医療機関名などの識別情報は、既定でPRIVATE FULL DATA(本人向けの全表示)です。ANONYMIZED VIEWへ切り替えられますが、これは表示上のマスクであり、保存データ自体は変更されません。外部送信・エクスポート機能自体は現時点で未実装です。
本ページに掲載したスクリーンショット内の患者名・患者ID・生年月日・医療機関名・画像・ファイルパスは、本マニュアル作成のために生成した架空のサンプルデータ、または公開前に匿名化処理を行ったものであり、実在の人物・医療機関・実際のファイルシステム構成の情報は含まれません。
10
開発状況
現在も開発中の視覚・操作感プロトタイプです。
Unified Timeline、Body Systems(3D身体図・観測記録・Left/Right Asymmetry・Symptom Propagation・Intervention Comparison・Similar Episodes・Imaging References・DICOM Image Gallery・Cervical Approx Model・Posture・Range of Motion・Reviewer Notes)が、本ページ公開時点(2026-08-03)で実装され、動作を確認しています。
自動テストスイート(pytest)が整備されており、本ページ公開時点で268件のテストがすべて成功することを確認しています。
進捗率(%)は数値として算出・公表していません。